岩国市ミクロ生物館

ミクロ生物館ニュース

放散虫研究集会に参加

写真2009年3月20日〜21日、山口大学で開催された第10回放散虫研究集会に参加し、ミクロ生物館の活動について発表しました。

発表題目
1,「岩国市ミクロ生物館 〜 原生生物研究者と社会を結ぶ拠点 〜」
末友 靖隆,佐野 明子,中島 篤巳(岩国市ミクロ生物館)
2,「微小生物を用いた地域における海の環境教育・研究への取り組み」
佐野 明子、末友 靖隆(岩国市ミクロ生物館)、松山 幸彦(独立行政法人水産総合研究センター瀬戸内海区水産研究所)、濱岡 秀樹(愛媛大学CMES)、中島 篤巳(岩国市ミクロ生物館)


放散虫は、太古の昔から(5億年以上)海にすむ単細胞の動物プランクトンで、多くは美しい形をした丈夫な殻をもっています。この殻は、放散虫が死んでも分解されずに海の底に沈んで残るため、海の堆積物をふくむ地層から化石として見つけることができます。
殻の形は放散虫の種類によって様々で、出現する放散虫は年代によって異なることがわかっています。このため、三葉虫やアンモナイトのように、放散虫も地層から化石を取り出して種類を特定することによって、その地質の年代や太古の海の環境を解明するための研究に用いられています。

今回の研究集会でも、全国から研究者が集まり、世界各地の地層から得られた放散虫化石や現在も観察できる生きた放散虫などの研究結果について熱い議論が交わされました。
次回は3年後、会場は松山です。

参考:「形の宝庫」放散虫 松岡 篤 著(「進化・情報・かたち」2006年 培風館)


岩国市ミクロ生物館 山口県岩国市由宇町潮風公園みなとオアシスゆう交流館内 TEL 0827-62-0160 [メール]